遺跡の紹介
椎ヶ丸〜芝生遺跡は、立地の異なる椎ヶ丸地区と芝生地区の2地点で構成されています。
椎ヶ丸地点は阿讃山脈から吉野川に向かって流れ出す宮川内谷川によって形成された標高約90mの中位段丘上に位置します。下の扇状地との比高差は約25mです。調査地点は西側にのびた尾根と東側を流れる牛屋谷川の間に南に向かって扇状に広がる段丘崖を形成しています。芝生地区はこの段丘崖にそって西から東に向かって開けた標高約70mの小規模な谷の中に位置しています。
椎ヶ丸地区は、徳島県下最大級の旧石器遺跡として広く周知されていました。芝生地区は徳島自動車道建設に伴う事前分布調査で遺物が収集され、遺跡の存在が推定されました。両地点での試掘調査の結果、椎ヶ丸地区では旧石器が、芝生地区では中世遺物が出土し本格的な発掘調査が実施されました。
椎ヶ丸地区
| 発掘調査の様子 | |
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| 椎ヶ丸地区の遠景と遺構配置図 | 旧石器調査区の略図(上)とその一部の地形測量図 |
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![]() A地点ナイフ形石器出土状況 |
![]() B地点ナイフ形石器出土状況 |
![]() B地点ナイフ形石器出土状況 |
![]() B地点スクレイパー出土地点 |
| 椎ヶ丸地区では多数の旧石器が出土しました。しかし、斜面の不安定な堆積下での出土であったため、出土状況を基にした新たな見解を導くことはできませんでした。 | |
| 弥生時代 椎ヶ丸地区では、過去の徳島県教育委員会による調査結果から弥生時代の遺構や遺物の出土が予測されていました。調査の結果は予想通り弥生時代の遺構と遺物が確認されました。 |
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![]() SB1001弥生土器出土状況 ![]() SB1001遺物出土状況 |
| 竪穴住居跡 SB1001 直径約4.5mの不整楕円形の平面形状を持つ竪穴住居跡です。標高91m付近の段丘崖の斜面上で検出されました。床面の中央部やや北寄りに炉が設けられ、周りに柱穴と思われるピットが4個検出されました。また、南側には浅い穴が掘られ、その横に台石として用いられたと思われる大型の円礫が少し掘り込んだ状態で見つかりました。 |
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![]() ![]() 竪穴住居跡SB1003と土壙SK1003 |
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![]() SK1003掘り下げ状況 |
![]() SK1003完堀状況 |
| SB1003とSK1003 SB1003は、直径約5mで、円形に近い平面形体であったと思われますが、傾斜地に掘り込まれており。南側3分の1は流出して検出できませんでした。この住居跡の東側には集石を伴う土壙SK1003が検出されました。 |
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| 調査の結果、弥生時代中期から後期にかけてと考えられる竪穴住居跡3軒と土壙3基、性格不明遺構1基が検出されました。 弥生時代についてはこれまでその存在が予測されていただけで具体的な遺物や遺構の存在が確認されていなかっただけに、住居跡をはじめとする遺構が検出され、出土土器の検討で弥生時代中期後半から後期初頭という時期も決定することができたのは大きな成果であったと言えます。 |
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芝生地区
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| 芝生地区調査前風景 | |
| 芝生地区では、自然流路と炭窯(SO1001)が検出されました。自然流路からは弥生時代の土器と石器が出土しており、弥生時代には流れがあったと思われます。炭窯は13世紀から14世紀のものと考えられる遺物が出土しており、この時期か若干遡る時期のものと考えられます。 | |
遺跡のデータ
| 遺跡名 | 椎ヶ丸〜芝生遺跡 | |
| しいがまる〜しぼういせき | ||
| 所在地 | 徳島県板野郡土成町吉田字椎ヶ丸13-1他 | |
| とくしまけんいたのぐんどなりちょうよしだあざしいがまる13-1ほか | ||
| 北緯 | 340701 | |
| 東経 | 1342051 | |
| 調査期間 | 1990/12/25-1991/03/13 | |
| 調査面積(u) | 3550 | |
| 調査原因 | 四国縦貫自動車道建設に伴う発掘調査 | |
| 遺跡概要 | ||
| 遺跡の種別 | 集落 | |
| 主な時代 | 旧石器/弥生/中世 | |
| 遺構 | 弥生+中世-竪穴住居+土坑-弥生土器+石器 | |
| 遺物 | 旧石器-旧石器/弥生+中世-弥生土器+石器 | |
| 特記事項 | ||
| 報告書 | 書名 | 北原〜大法寺遺跡・十楽寺遺跡・椎ヶ丸〜芝生遺跡 |
| 副書名 | 四国縦貫自動車道建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告6 | |
| シリーズ名 | 徳島県埋蔵文化財センター調査報告書6 | |
| 発行 | 徳島県教育委員会 財団法人徳島県埋蔵文化財センター 日本道路公団 |
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